2015/1/28

チェコ・スロバキア

チェコ運送業界、独最低賃金を批判

この記事の要約

ドイツが年初に8.50ユーロの最低賃金を導入したことから、チェコの運送業界から大きな不満が噴出している。ドイツ国内を通過する国際長距離トラック運転手にも同規定が適用されるため、最低賃金がかなり低いチェコの運転手に相応の手 […]

ドイツが年初に8.50ユーロの最低賃金を導入したことから、チェコの運送業界から大きな不満が噴出している。ドイツ国内を通過する国際長距離トラック運転手にも同規定が適用されるため、最低賃金がかなり低いチェコの運転手に相応の手当てをしなければならなくなるからだ。ポーランドとハンガリーでも反応は同じで、両国の欧州議員がすでに欧州委員会に苦情を申し立てている。

独通信社DPAによると、チェコ交通省はドイツの最低賃金規定は欧州法に合致していないとの見方で、ナーレス独労働相に国外運送会社の運転手にどの程度適用されるのか、説明を求めるという。チェコ運送業者連盟は、欧州統一は必要だが最低賃金規定は行き過ぎた措置だと批判している。

ドイツは年初、1時間当たりの最低賃金を8.50ユーロとする規定を施行。国外事業者の長距離トラックが国内を走行した時間に対して、当該運転手に8.50ユーロの最低賃金を支払うことを求めている。チェコの最低賃金は48.10コルナで1.72ユーロに相当し、独規定に従えば外国事業者には大きな負担となる。(1CZK=4.84JPY)