2015/2/11

総合・マクロ

墺RBI、ポーランド子会社売却へ

この記事の要約

中東欧2位の金融機関である墺ライファイゼン・バンク・インターナショナル(RBI)は9日、ポーランド子会社売却を含む事業再編計画を発表した。規模の縮小で採算性を向上させ、財務改善と中核的自己資本比率(CET1)の引き上げを […]

中東欧2位の金融機関である墺ライファイゼン・バンク・インターナショナル(RBI)は9日、ポーランド子会社売却を含む事業再編計画を発表した。規模の縮小で採算性を向上させ、財務改善と中核的自己資本比率(CET1)の引き上げを図る。

具体的には、(1)ポーランドとスロベニアの事業を売却(2)中国、シンガポール、米国事業の大幅縮小あるいは撤退(3)ロシアとウクライナの不良債権をそれぞれ20%、30%削減――を計画する。ポーランドは1年前までRBIの主要6市場の1つに挙がっており、売却は大きな転換だ。

(3)では、ロシアの不良債権額を約16億8,000万ユーロ、ウクライナでは約10億ユーロ減らすことになる。グループ全体では、昨年9月末の796億ユーロから257億ユーロ引き下げ、2017年末までに新資本規制(バーセル3)で定める中核的自己資本比率(CET1)を2ポイント増の12%へ拡大する方針だ。

RBIは、ウクライナ紛争で同国事業が大きな打撃を受けたほか、稼ぎ頭のロシア事業にも影響が波及した。両国やポーランドの償却費がかさみ、昨年の最終損益で4億9,300万ユーロもの赤字を計上した。