2015/3/4

総合・マクロ

ロシアとウクライナ、今月中の天然ガス供給継続で合意

この記事の要約

ロシアとウクライナが天然ガス供給で対立している問題で、両国と欧州連合(EU)は2日、ブリュッセルで3者協議を開き、昨年10月の合意に基づいた取引の継続を確認した。これにより、月末までは供給が確保できる見通しとなった。その […]

ロシアとウクライナが天然ガス供給で対立している問題で、両国と欧州連合(EU)は2日、ブリュッセルで3者協議を開き、昨年10月の合意に基づいた取引の継続を確認した。これにより、月末までは供給が確保できる見通しとなった。その後の供給については月末に改めて協議する。

今回の対立は、ウクライナ東部の親ロ派地域へのガス供給問題が発端となった。ウクライナが先月18日、パイプライン損傷を理由に親ロ派地域へのガス供給を中止したのを受けて、ロシアは翌19日、同地域へ直接供給を開始。その代金をウクライナ政府に請求した。ウクライナが支払いを拒否したため、供給中止を警告していた。

欧州は天然ガス需要の約6分の1をロシアからウクライナ経由で輸入している。ウクライナへのガス供給が停止されると大きな影響が出るため、EUが仲介に乗り出していた。

2日の協議では、親ロ派地域に供給されたガス代金について議論をいったん棚上げし、月末の協議に持ち越した。

ロシアとウクライナは昨年10月、ウクライナによる滞納代金の支払いや前払いなどを内容とする供給条件で合意した。この合意は3月末で期限が切れるため、4月以降の条件について3月末に交渉を持つことが以前から予定されていた。