2015/3/25

チェコ・スロバキア

スウェーデン建設大手スカンスカ、チェコ子会社に贈賄疑惑

この記事の要約

スウェーデンの建設大手スカンスカが、チェコの自動車道建設工事における贈賄疑惑に揺れている。17日にチェコとスウェーデンの国営ラジオ放送が報じたところによると、現地子会社のチェコ・スカンスカが2008年に受注した自動車道の […]

スウェーデンの建設大手スカンスカが、チェコの自動車道建設工事における贈賄疑惑に揺れている。17日にチェコとスウェーデンの国営ラジオ放送が報じたところによると、現地子会社のチェコ・スカンスカが2008年に受注した自動車道の建設工事契約をめぐり、使途不明金が発生し、その一部が政府関係者に渡った疑いがあるという。現職のチェコ運輸相であるダン・チョク氏が当時同社の代表兼CEOを努めていたことから、報道は同国で大きな関心を呼んでいる。

両放送局の合同調査によると、チェコ・スカンスカは08年、プラハからドイツ国境に向かうルート上にある自動車道「R7」の建設工事を受注。工事の一部をコンソーシアムのパートナーであるチェコ建設会社ゲオサンに1億コルナ(約365万ユーロ)で発注した。しかし実際の工事はゲオサンでなく、チェコ・スカンスカが1億コルナに満たない資金で請け負ったとされる。

この件に関しスウェーデンの国営ラジオ「エコート」は、スカンスカ本社の元監査役の話として、11年に行われた内部監査で既に贈賄が確認されていたにもかかわらず、当時の同社幹部は如何なる措置も取らなかったとしている。一方スカンスカは17日のプレスリリースで、この問題については11年の内部監査で贈賄には当たらないとの結論が得られていると発表。ダン・チョク運輸相もロイター通信に対し、内部監査では不正は見つからなかったと述べた。

チェコ・スカンスカは傘下に4つの企業を持ち、建設工事から修繕サービスまで幅広く事業を行う総合建設会社。チェコ国内で約6,000人を雇用している。(1CZK=4.78JPY)