2015/10/21

ポーランド

ベルギーのソルベイ、ポーランドでナイロン再生工場が着工

この記事の要約

ベルギー化学大手のソルベイ(Solvay)は12日、ポーランド西部でナイロン6.6(PA6.6)のリサイクル工場に着工したと発表した。来年完工・稼動の予定で、まずは廃棄された自動車用エアバッグを材料に稼働を開始する。 同 […]

ベルギー化学大手のソルベイ(Solvay)は12日、ポーランド西部でナイロン6.6(PA6.6)のリサイクル工場に着工したと発表した。来年完工・稼動の予定で、まずは廃棄された自動車用エアバッグを材料に稼働を開始する。

同工場の設置は、欧州連合(EU)の環境助成プロジェクト「LIFE+」から支援を受けて進めている「ムーブ4アース」の一環だ。ソルベイによると、欧州市場では高品質でありながら手ごろな価格の原料の需要が拡大している。石油由来の従来製品は長期的に値上がりしており、かつ価格の変動が激しいためだ。

欧州委員会が来年から循環型経済に向けた法規制強化を検討するなか、PA6.6を扱う業界では2020年までに材料の再利用比率を20%に引き上げることを目指す企業が多いという。

欧州で使われているエアバッグの70%はナイロン繊維にシリコン塗布したもので、PA6.6の使用率が高い。ソルベイのシリコンコーティング分離技術で、加工に必要な特性を大きく失うことなく、PA6.6がリサイクルできるとしている。