欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は9月29日、イスラエルの配車サービス大手ゲットとの初の提携事業をモスクワで行うと発表した。VWグループの車両を優遇条件で提供し、配車アプリ利用率が30%超と欧州で最も高く需要が急増しているモスクワで市場地位の確立を狙う。同様の提携事業をゲットの他の主要市場でも近く導入する予定だ。
VWは今年5月、世界60カ国以上で配車サービスを行う業界大手のゲットと戦略提携した。欧州市場向けを中心にオンデマンド移動サービスを共同で展開し、2025年までに配車サービスを事業収益の柱に成長させる方針だ。
ロシアではゲットに登録するタクシードライバーの調査に基づいて、VW「ポロ(セダンタイプ)」と「ジェッタ」、シュコダの「ラピド」と「オクタヴィア」を、ローンや保険などを優遇条件でドライバーに提供する。車両のボディには両社の提携車であることが分かるようマークを表示し、プロジェクトをアピールする。