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東欧経済ニュース

ウクライナ不正通関、被害額は最大48億ドル

ヤヌシェンコ前大統領が失脚して4年余り経過したウクライナだが、その汚職体質はいまだ衰えていないようだ。国庫の被害は関税だけでも最大で年48億米ドル(42億ユーロ)と推定される。これは歳入(2018年:336億ドル)の10%をはるかに超え、ウクライナが今年、国際通貨基金(IMF)、欧州連合(EU)及び世界銀行から受ける融資額の2倍に当たる。

ドイツ全国紙『南ドイツ新聞』が6日、独自入手した資料を基に報じたところによると、関税職員が徴税対象となる製品の品目を税率の低い他の品目へ意図的に変更し、脱税を組織的に支援している。『南ドイツ新聞』が通関書類を基に計算したところでは、オデッサに64ある関税局のうちの1つで、ドニプロの会社が5月半ばから6月初めまでの3週間に通関手続きしたコンテナ103本だけでも、国庫の損失は98万1,492ドルに上る。ドニプロのある関税局での脱税額はコンテナ253本で375万ドル、キエフのある関税局では5社のコンテナ293本で350万ドルに達した。

ウクライナの4月の関税収入を1年分に換算すると120億ドルとなり、歳入の約3分の1を関税が支えていることがわかる。しかし、ルツェンコ検事総長や市民活動家の推定では関税収入の30~40%、つまり36億~48億ドルが汚職で闇に消えている。

しっかり徴税すれば外国からの支援は必要なくなるはずだが、汚職で私腹を肥やす関係者たちに改革の意欲があるはずはない。国税庁や保安庁の高官も大いに関与しており、汚職「体制」を危うくするものは排除する。例えば、黒海の大港湾を擁するオデッサで改革を進めていたマルシェフスカ前州関税局長は、中央官庁の抵抗にあった挙句、失脚に追い込まれた。オデッサ港などにEUの助成で設置されたX線検査装置は1台も稼働していない。

一方、汚職対策局(NABU)の捜査で起訴されたナジロフ前国税庁長官は逮捕後10カ月間、長官職にとどまり、裁判中も刑務所ではなく自宅軟禁処分となっている。トゥルハノフ・オデッサ市長も今年2月、公的不動産の不正取引容疑で逮捕されたが、保釈金を払ってすぐに釈放された。キエフの裁判所が停職処分申請を却下したため、現在も市長を務めている。

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