チェコ国立銀行(中央銀行)のマレク・モラ副総裁は18日、ブルームバーグとのインタビューで、年内に利上げを1回行う可能性に言及した。ただし今月行われる政策決定会合で利上げが決定されることはないとの見通しを示した。政策金利は昨年11月以来、1.75%で据え置かれている。
同総裁は、「中銀による利上げは年内にはないか、あるとしても1回というのが考えられるシナリオだ。次回会合での利上げはないと考える」と述べた。
年初来チェコのインフレ率は予測を上回る水準で推移している。ユーロ圏の景気の見通しが悪化し超低金利が長期化していることから、同国が金融引き締めを行うことは難しくなりつつある。同副総裁は、「一時的な景気の後退であり、いくらか健全で持続的な成長の過程に戻りつつあるところなのか、将来的な景気後退の前兆なのかを見極めるまで利上げはしたくない」と慎重な姿勢を示した。
中銀は2017年8月に金融引き締めに転じ、昨年11月までに7回の利上げを実施した。利上げ幅の合計は1.7ポイントに達している。