独ブローゼがセルビア工場着工、21年夏の稼働を目指す

独自動車部品大手のブローゼは6日、セルビア・ベオグラード近郊のパンチェボに建設する工場の定礎式を行った。22ヘクタールの用地に第1期工事として生産棟と研究開発センターからなる複合施設(総面積6万平方メートル)を建設する。エンジニア460人を含む1,100人を雇用し、2021年夏には冷却ファンモジュール用駆動部品の生産を開始する予定。投資額はブローゼの発表で1億2,000万ユーロ、メディアによると1億8,000万ユーロ。新工場では25年までに4億4,000万ユーロの年間売上高達成を目指す。

式典にはセルビアのブチッチ大統領も出席した。ブローゼのミヒャエル・シュトシェック会長は「セルビアにおける拠点設置は当社の世界戦略の一環で、コスト削減とイノベーション創出を狙う」と述べた。

ブローゼはこれに関連し、昨秋、組織のスリム化と低賃金国への事業移管を柱とする行動計画を発表していた。自動車業界の構造転換や市場の低迷、国際的な価格競争を理由に、ドイツ本国の従業員約2,000人を削減する。バンベルク、ヴッパータール、ハルシュタット、コーブルク、ベルリン、ヴュルツブルクの各拠点が影響を受ける。

パンチェボでは昨年6月に独ZFが電動車用部品工場の稼働を開始し、電気モーター、ジェネレーター、電子制御式ギアボックス、マイクロスイッチなどを生産している。

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