EBRD、セルビアのソフト開発HTECに融資

欧州復興開発銀行(EBRD)は19日、セルビアのソフト開発会社HTECに1,200万ユーロを融資すると発表した。成長性の高い中小企業の事業発展を支援する企業成長基金(ENEF)との協調融資で、融資額を折半する。今回の融資はHTECの事業成長を支援するための長期的提携の第一歩であると同時に、セルビアのIT産業の成長に貢献することが目的だ。

HTECは米国サンフランシスコを本社とし、セルビア、英国、北欧に拠点を構え、500人超のエンジニアを擁する。小売、医療、交通、物流、デジタルメディア、通信、金融・決済など、最新のITソリューションが事業の重要なカギを握る業種にサービスを提供し、大企業からハイテク分野のスタートアップ企業まで幅広い顧客層を抱える。

HTECは事業拡大戦略の第1段階として、セルビアのIT会社エグゼコム(Execom)を買収する。これにより商品開発、クラウドプラットフォーム、ウェブ、モバイル技術、人工知能(AI)、ハードウエアの開発に携わるエンジニアを600人に増強。南東欧での研究開発(R&D)ネットワークを拡充し、欧米の顧客に統合的なソリューションの提供を目指す。

ENEFはEBRD、欧州投資銀行(EIB)、欧州連合(EU)が中小企業の資金援助を目的として共同設立した西バルカン企業開発・刷新機関(WB EDIF)に所属する基金で、運用資金は4,850万ユーロに上る。

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