エストニアのグリーナジー、バルト諸国最大のデータセンター買収

エストニアのデータセンター運営事業者グリーナジー・データ・センターズは2日、バルト3国の同分野で最大手のMCFエストニアを買収したと発表した。買収に必要な資金を投資した「三海洋イニシアチブ・インベストメント・ファンド(3SIIF)」が、グリーナジーの過半数株式を取得する。取引の詳細は明らかにされていない。

MCFはエストニアの首都タリンの近郊に大型データセンターを建設中で、来年にもオープンする予定だ。同社は◇再生可能エネルギーの利用◇電力使用効率の高い設備運用(効率性:1.2PUE=Power Usage Effectiveness、1.0に近いほど効率が良い)◇排熱を活用するプロジェクトの策定――を重視する企業。完成後の床面積は1万4,500平方メートル、最大出力は20メガワットに上る。

中東欧の欧州連合(EU)加盟12カ国は2014年、西欧諸国とのインフラ格差を埋める目的で「三海洋イニシアチブ」を立ち上げた。3SIIFが運輸、エネルギー、デジタル基盤を重点分野として、整備を支援する。

同イニシアチブに加わっているのはオーストリア、ブルガリア、エストニア、クロアチア、リトアニア、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、チェコ、ハンガリー。米国とドイツもパートナーとして参加している。

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