トルコ建設最大手エンカ、リビアの発電所建設を独シーメンスと共同受注

トルコの建設最大手エンカ(ENKA)は6日、リビア総合電力会社(GECOL)と新発電所の建設プロジェクトで契約を交わしたと発表した。独エンジニアリング大手シーメンスとの共同受注で、国内の電力需要拡大に対応するため、北西部の港湾都市ミスラタに発電能力650メガワット、首都トリポリに761メガワットの発電所を建設する。2022年の完成を予定する。

ミスラタではシーメンスの燃焼タービンジェネレーター「SGT5-PAC 4000F」2基、トリポリでは同「SGT5-PAC 2000E」4基を設置し、ガスタービン発電システムを整備する。燃料には軽油などの軽質燃料と天然ガスを用いる。シーメンスは1950年代からリビアの発電インフラ整備に関わっており、同社の技術は国内発電能力の約3割に使われている。

エンカは2007年、中部ウバリにシーメンスと合同で640メガワットのガス火力発電所建設を受注したが、11年の内乱によるカダフィ政権崩壊後、内政緊張状態が続き、何度も作業中断を余儀なくされた。17年10月に送電網への連結テストを終えたが、稼働は国内情勢が安定するまで先延ばしとなっている。

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