生体認証システムのビオディット、ブルガリア証取でIPO

生体認証システムの開発を手がけるブルガリアのビオディット(Biodit)が21日、ブルガリア証券取引所のBEAM市場(中小企業向け市場)で株式を初公開(IPO)した。BEAM市場で上場した企業は同社が初めて。1株1レフ(0.51ユーロ)で100万株を売却したが、応募倍率は2.6倍に上った。

ビオディットはアクセス管理、セキュリティ、勤怠管理などに活用できる指紋認証システムを得意とする。調達資金を販売・営業に投入し、今後2年で欧州最大のホテル産業を擁するスペインに本格進出する。

ビオディットは2014年の創業。独自開発した無線バイオメトリクス施錠システムは、今では従業員200人超の国内製造企業の5%強で採用されている。ホテル業界では、国内およびスペインの宿泊施設で客室の施錠システムとして使われている。2019年にブルガリアで販売されたバイオメトリクス機器の4分の3以上が、ビオディットがらみだったという。

ブルガリア証取における調達額は昨年、3億2,000万レフと、過去12年間で最高を記録した。取引高は3億9,700万レフ(2億300万ユーロ)で前年実績を19%上回った。BEAM市場は、中小企業の上場を促進するため、通常より手続きを簡易にする形で新たに設けられた。(1BGN=64.49JPY)

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