ロシアのハイテク義手開発モトリカ、3億ルーブルを調達

ハイテク義手の開発を手がけるロシアのスタートアップ企業モトリカ(Motorica)はこのほど、政府系ファンドのロシア直接投資基金(RDIF)と極東ハイテク基金から3億ルーブル(400万米ドル)を調達した。義手製品と仮想現実(VR)技術を活用したリハビリソリューションの開発に役立てる。

モトリカは「CYBIフィンガーズ」、「CYBIハンド」の義手2種を展開する。また、リハビリソリューションでは人工知能(AI)、VR、モノのインターネット(IoT)を活用する方向だ。患者はVRヘルメットを装着し、火星を周回する宇宙ステーションで、エンジニア、科学者、飛行士として働くという設定の中で義手の使い方をマスターしていくことになる。

同社はさらに国内外でサービス網を構築するほか、連邦極東大学(FEFU)と提携してウラジオストクに研究センターを開設する計画だ。

モトリカは2015年の創業で、モスクワ郊外にあるハイテク工業団地スコルコボに本拠を置く。当初は国営ナノテクノロジー大手ルスナノから6万ドルの投資を受けた。19年にはRDIFから150万ドルを調達している。

極東ハイテク基金は、2018年にロシア極東地域におけるハイテクプロジェクト支援を目的に設置された。極東開発基金、ルスナノ、ロシアベンチャー会社(RVC)が同基金に出資している。(1RUB=1.40JPY)

上部へスクロール