トルコ、I4.0の主導国を目指す

トルコのバランク産業技術相は1月27日、同国をインダストリー4.0(I4.0)の主導国とする意向を明らかにした。国内で昨年、電子商取引(EC)分野が65%成長したことを例に挙げ、民間部門においてデジタル化が大きく進展しているとし、その達成に自信を示した。

トルコ産業ビジネス連盟(TUSIAD)がオンラインで開催した会合に参加した同相は、同国をI4.0の単なる市場ではなく、それを開発する側としていくと述べた。また、産業技術省がデジタル化を進めるための支援措置の導入を検討していることを明らかにした。

同相によると、トルコでは今後、世界経済フォーラム(ダボス会議)の「I4.0ネットワーク」に加盟している「国家技術センター」(イスタンブール)を中心に、IoT(モノのインターネット)やロボット、人工知能(AI)、自動運転車、無人飛行機、ブロックチェーンの研究が進められる予定だ。 

トルコではまた、イノベーションと起業促進に向けたプラットフォーム「プラグ・アンド・プレイ」がイスタンブールの「MESS技術センター(MEXT)」主導で開設され、先月活動を開始した。同プラットフォームには4万以上のスタートアップ企業が参加しており、同相はユニコーン企業(評価額10億ドル超の未上場企業)を「最低でも1つ」生み出すことが目的だと述べた。

TUSIADのシモーネ・カスロウスキ会長は、新型コロナの流行に伴いビデオ通話やリモートワークの利用が盛んになったことにより、クラウドコンピューティングに関連するインフラ投資が35%増加したことを明らかにした。

上部へスクロール