スロバキアのエネルギー企業PWエナジーはこのほど、同国中部のジアル・ナド・フロノムに国内初となる地熱発電所を建設すると発表した。2022年1~3月期の着工、26年の完成を予定している。発電容量は20メガワット以上で、一般家庭5万戸の需要を賄うほか、余熱を利用した熱供給も行う。第1期工事の建設費は1億800万~1億2,000万ユーロとなる見通し。
計画では地下3~4キロメートルを掘削し、140度から150度の熱水を地上にくみ出す。その熱で蒸気を発生させ、間接的にタービンを回転させることで発電を行う。くみ上げられた熱水は環境への影響が生じないよう配慮する。
スロバキアには地下に温水が豊富にある上、岩盤が透過性の構造を持つため水をくみ上げやすい。同社は地質調査を実施してすでに最適な場所を選択したとしており、今後探鉱を実施する予定。