三海洋イニシアチブ、太陽光施設開発企業に出資

●墺再可エネ企業の株式を「かなりの割合」取得

●同イニシアチブは中東欧のEU12カ国で構成

中東欧の欧州連合(EU)加盟国が参加する三海洋イニシアチブ(3SI)の投資基金(3SIF)はこのほど、オーストリアの再生可能エネルギー企業、エネリ開発(Enery Development)の株式を取得した。同基金に出資するブルガリア開発銀行(BDB)によると、取得株数は「かなりの割合」に上る。取引額は明らかにされていない。

エネリ開発の総発電容量は計85メガワット(MW)。うち60MW分の施設がブルガリア国内にある。現在、チェコ、スロバキア、オーストリア及びルーマニアで計2ギガワット(GW)のプロジェクトを計画中だ。昨年9月にはブルガリア南部にある国内最大規模のカラジャロボ太陽光発電施設(定格出力60.4メガワット・ピーク(MWp))を買収した。同施設の2019年の発電量は85.56ギガワット時だった。

ブルガリア国営のBDBは昨年末に2,000万ユーロを投じ、3SIFの「クラスA」の株主となった。

2015年に設立された3SIは中東欧のEU諸国の非公式な集合体で、政治・経済協力、エネルギー政策における提携強化、国境を超えたデジタル通信・エネルギー・運輸インフラの整備を目的とする。オーストリア、ブルガリア、エストニア、クロアチア、リトアニア、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、チェコ、ハンガリーの12カ国の他、米国とドイツもパートナーとして参加している。

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