●約1.4億ユーロを投じ、年産能力3万台の主要工場として整備
●完工は来年末、3モデルを生産
独電気自動車(EV)メーカーのネクスト・イーゴー・モバイルがブルガリア北部のロヴェチに工場を設置する。同国経済省が10日明らかにしたもので、2億8,000万レフ(1億4,000万ユーロ)を投じて年3万台の生産能力を整備する。来年末の完工を見込む。
新工場は一部がブルガリアの自動車・自転車・オートバイメーカー、バルカンADの跡地に設置される。ネクスト・イーゴーの主要工場となる計画で、「イーゴー・ライフ70」、「イーゴー・ライフ・スポーツ」、「イーゴー・ライフ・クロス」の3モデルを生産する。従業員は1,000人前後となる見通しだ。
ブルガリア政府は3段階に分けて総額3,400万ユーロを助成する。1回目の支給は工場稼働時、最後は年産規模が2万台に達した時点で実施する。
ネクスト・イーゴーには、ボッシュ、コンチネンタル、ZF、ヘラーなど、ドイツの有力メーカーが部品を供給している。ブルガリアのキリル・ペトコフ経済相によると、アルミフレームと電線、ソフトウエアはブルガリア国内で生産されるという。
ネクスト・イーゴーは2015年の創業。アーヘンに本拠を構え、EVおよびサスティナブル・モビリティー・システムを手がける。従業員数は約400人。18年以来、アーヘンのローテ・エルデ工業団地内の工場でEVを量産している。なお、創業者のギュンター・シュー・アーヘン工科大学教授は今月、大学教育に力を入れるため、最高経営責任者(CEO)を退任した。(1BGN=66.86JPY)