ウズベクの家電大手がフィッチから格付け獲得、国内メーカーで初

●アルテル・エレクトロニクスは従業員1万人超の大企業

●市場占有率や営業利益見通し、国外OEM企業との提携関係が評価

ウズベキスタンの家電大手アルテル・エレクトロニクス(Artel Electronics)はこのほど、米格付け大手のフィッチ・レーティングスから格付け「B」を獲得したと発表した。同国の民間製造業者で3大格付け会社の格付けを得たのは同社が初めて。フィッチは国内市場の占有率や営業利益の見通し、国外のOEM企業との長期的な提携関係などを評価した。

アルテルのムロドフ最高財務責任者(CFO)は、今回の格付け取得で他企業との提携強化や資金の獲得が容易になると述べ、海外での資本調達に意欲を示した。同社は現在、韓国のサムスン電子やロシア系家電メーカーのシバキ(Shivaki)の製品のOEM生産を行っているほか、独暖房機器大手フィースマンと提携している。

2011年に設立された同社はガスストーブの生産から出発し、現在ではテレビから冷蔵庫、エアコンまで家電全般まで手掛ける従業員1万人以上の大手企業となっている。CIS(独立国家共同体)諸国を中心に中東など20カ国に製品を輸出する。

同国では2016年のミルジヨエフ大統領の就任以来、市場改革が進められてきた。とりわけ大手企業は事業再編のほか、海外進出や国外からの資金調達に乗り出すことが可能になっている。

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