伊エニとカザフスタン、再生エネや水素など新エネルギー分野で新提携

●カザフの「エネルギートランスフォーメーション」を加速

●エニは1992年に同国に進出

伊エネルギー大手エニは7月26日、カザフスタン国営石油ガス会社カズムナイガス(KMG)と同国での再生可能エネルギー、水素、バイオ燃料分野におけるプロジェクトで提携合意を交わした。これまでのエネルギー分野での協力関係を、エネルギーを軸に産業構造の変革を進める「エネルギートランスフォーメーション」という課題に拡大し、カザフスタンのカーボンニュートラル(実質ゼロの排出量)目標達成に向け協力する。

エニは1992年にカザフスタンに事業進出し、カラチャナガク油田を英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル傘下のブリティッシュガスと共同開発しているほか、カスピ海北部でカシャガン油田など複数の開発プロジェクトに出資している。2018年からはイサタイ地方とアバイ地方でKMGと共同油田開発を行っている。

再生可能エネルギー分野では、子会社アームウィンド(ArmWind)を通して風力と太陽光を合わせて総設備容量約150メガワットのプロジェクトを立ち上げている。昨年、初の再生エネプロジェクトであるバダムシャ風力発電所(発電設備容量48メガワット)を着工。年間発電量は約195ギガワット時で、17万2,000トンの二酸化炭素(CO2)削減を実現する。新しい風力発電施設による48メガワットの増強も計画する。太陽光発電(PV)では国内南部で50メガワットのプラントを建設中だ。

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