●現行の政策金利19%を上回る水準に
●食品価格の高騰が全体を押し上げ
トルコ統計局(TUIK)が3日発表した8月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で19.3%となり、前月(19%)から0.3ポイント拡大した。インフレ率の上昇は3カ月連続。市場は同18.9%を予測していた。現行の政策金利(19%)を上回る水準に達したことから、中銀の政策決定にも影響を与えそうだ。
分野別にみると、構成比重の大きい「食品・非アルコール飲料」が前月の24.9%から4.1ポイント増の29%に上昇し、全体を強く押し上げた。「宿泊・外食」も0.9ポイント増の21.5%に拡大した。上昇率が最も低かったのは「アルコール飲料・たばこ」で、1.8%にとどまった。
「運輸(自動車燃料含む)」は前月(24.6%)から2.8ポイント減の21.8%に低下した。「住居費・公益料金」は横ばいの19.3%と高止まりしている。
同国中銀は4月以降、インフレ率の上昇に対応するため政策金利を19%に据え置いている。中銀はインフレ率を5%まで下げる目標を掲げており、ディスインフレ効果を維持するため政策金利はインフレを上回る水準に設定する方針だ。