デンマーク運輸大手DFDS、東欧に強い国内同業を買収

●東欧地域と取引がある顧客へのサービスが大きく改善

●買収先は北欧諸国と東欧・CIS諸国間の物流が得意

デンマークの運輸大手DFDSは15日、国内同業のICTロジスティクスを買収したと発表した。東欧と北欧間の物流に強い同社を取り込み、欧州物流事業の強化を図る。取引額などの詳細は明らかにされていない。買収には競争当局の承認が必要となる。

DFDSは今回の買収で、東欧地域と取引がある顧客へのサービスを大きく増強できる。バルト海フェリー事業との補完性も高く、大きなシナジー効果を見込んでいる。

ICTはスカンジナビア諸国と東欧・独立国家共同体(CIS)諸国間の物流に強みを持ち、トラック・鉄道輸送、空輸、水運を組み合わせた複合輸送サービスを提供している。保管・配送業務、関税手続き、特大貨物も扱う。リトアニアとロシアでは独自の運送会社を運営する。

ICTは本国デンマークのほか、モスクワ、カルーガ、リヴィウ、キエフ、ブカレスト、リガ、クライペダ、ハンブルグなどに主な拠点を置く。トレーラー保有台数は約600台、トラックは20台。従業員80人で年間2億6,000万クローネ(3,500万ユーロ)の売上を計上している。

DFDSは欧州および周辺地域のフェリー大手の一つ。物流事業では消費財・工業製品メーカーに欧州内のドアツードア輸送サービスを提供する。

上部へスクロール