●利上げは4会合連続、上げ幅は予測を0.75ポイント上回る
●積極的な金融引き締めにより物価の安定を図る狙い
チェコ中央銀行(CNB)は4日、主要政策金利である14日物レポ金利を1.25ポイント引き上げ、2.75%に設定した。利上げは4会合連続。市場は0.5ポイントの上げ幅を予想していた。インフレの高進が続く中、積極的な金融引き締めにより物価の安定を図る。ロンバート金利(上限金利)と公定歩合(下限金利)もそれぞれ3.75%、1.75%に引き上げた。
同国の9月のインフレ率は前月から0.8ポイント増の4.9%に拡大し、3カ月連続で目標水準(1~3%)の上限を上回った。燃料価格の上昇と食品価格の高騰に加え、強い需要に伴う供給不足が影響している。中銀は今後について、家庭用光熱費の値上がりにより冬までは急激な上昇がみられるが、通貨コルナ高による輸入価格の低下と引き締め策の継続により、来年から目標水準の中央値(2%)に近づくとみている。
中銀は声明で、燃料価格の高止まりと、賃金の急速な伸びに伴う消費支出の大幅な増加がインフレ期待を高めていると指摘。「目標値を上回るようなインフレ期待の膨らみは容認しない」とし、インフレ率のさらなる上昇がみられる場合には追加利上げを行うと明言した。