●インフレリスクを下げ、物価の安定を図る目的
●中銀は今後も利上げを継続する意向を明言
ハンガリー中央銀行は12月14日、政策金利を0.3ポイント引き上げ、2.4%にすると発表した。利上げは7会合連続。インフレリスクを下げ、物価の安定を図るため金融引き締めを継続する。政策金利の下限となる翌日物貸出金利は1.6%から2.4%に0.8ポイント、上限となる翌日物、並びに7日物有担保付貸出金利は4.1%から4.4%に0.3ポイント引き上げた。併せて国債の購入も停止した。
同国の11月のインフレ率は前月を0.9ポイント上回る7.4%に拡大し、8カ月連続で中銀の上限目標値(4.0%)を上回った。コモディティ価格の上昇と、コロナ下でのサプライチェーンの混乱が影響している。中銀は今後について、12月から徐々に低下し、2022年10-12月期に中銀の許容範囲に、23年上期には目標値の3%まで下がると予想する。
中銀は声明で、拡大する供給の混乱と持続的な価格上昇、労働市場の逼迫と賃金の引き上げがインフレ期待を高めていると指摘。インフレ見通しが目標値で安定するまで利上げを継続するとしている。