●政府は比亜迪汽車と第一汽車に合弁生産を打診
●年内に生産を開始したい意向だが、制裁により実現は困難
ロシアが中国自動車メーカーの支援を要請しているもようだ。旧ルノー子会社で「モスクビッチ(Moskvitch)」ブランドを再生させるため、部品やサービスを中国から調達することを狙っている。
具体的には、政府が比亜迪汽車(BYD)と第一汽車(FAW)にモスクビッチの合弁生産を打診しているほか、モスクビッチの部品供給を予定していた商用車大手カマズが中国国営の安徽江淮汽車(JAC)に支援を要請したという。
ロシア政府は年内にモスクビッチ車の生産に取りかかりたい意向だが、現時点では実現が難しい。欧米などからの制裁で部品調達やサービスの利用ができないことが主因だ。
モスクワ市はルノーから子会社の譲渡を受けた後、モスクビッチの生産で従業員の雇用を守る方針を明らかにした。「モスクビッチ」はロシア語で「モスクワっ子」を意味する。