米国、ルーマニアにおけるSMR導入で1,400万ドルを拠出

●米ニュースケールのSMRを同国で建設する両国の合意に基づく

●エネルギー安全保障は米国との共通の課題=ヨハニス大統領

米国政府は26日、ルーマニアにおける小型モジュール原子炉(SMR)導入計画に関連し、基本設計(FEED)費用として1,400万米ドルを拠出すると発表した。米企業ニュースケールのSMRをルーマニアで建設する両国の合意に基づくもので、米政府は「クリーンなエネルギーへの移行を加速させ、欧州のエネルギー安全保障を強化すると同時に数千人規模の雇用を創出する」のに役立つという見方を示した。

ルーマニアのニコラエ・チウカ首相は今回の決定について「ルーマニアにおける原子力発電分野における大切な一歩」と評価。「チェルナヴォダ原発における新炉建設と並び、SMR技術を活用することで、欧州の環境保護・脱炭素政策に沿いながらルーマニアのエネルギー産業を強化できる」とコメントした。

クラウス・ヨハニス大統領もソーシャルメディアを通じて「エネルギー政策上の独立に向けた必要不可欠なステップ」としたうえで、「エネルギー安全保障」が米国との戦略的パートナーシップにおける共通の課題であることを指摘した。

ニュースケールとルーマニアの原発運営事業者ニュークリアエレクトリカは、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開かれた昨年11月にSMR導入で提携する契約に調印した。

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