昆虫由来タンパクのリトアニア企業、300万ドルを調達

●イエロー・ミールワームを加工し、食品材料として販売

●「牛肉の栄養価と持続可能性をあわせもつタンパク源」=CEO

昆虫由来タンパクの開発を手がけるリトアニア企業ディヴァクス(Divaks)はこのほど、シード期第2ラウンドで300万米ドルを調達した。資金は生産能力の整備や製品の認可申請準備に充てる。来年前半にシリーズAラウンドで5,000万ドルを調達し、2024年半ばの飼育生産施設の稼働を目指す。

ディヴァクスは、チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫であるイエロー・ミールワームを加工し、食品材料として販売することを計画している。開発では大学や研究機関と提携し、すでに飼育実験などに取り組んでいる。欧州新規食品承認取得に向けては、すでにイエロー・ミールワームで承認を受けたプロティックスと提携する契約を交わした。次は脱脂プロテインや濃縮プロテインなどを開発する予定だ。

ディヴァクスは2020年の創業。イエロー・ミールワームで持続可能かつ由来のわかる食材を作ることを目標に掲げる。キェストゥイス・リプニツカス(Lipnickas)最高経営責任者(CEO)は「昆虫タンパクの知名度は急速に高まっている。イエロー・ミールワームは、牛肉の栄養価と植物由来の代替タンパク並みの持続可能性をあわせもつ、非常に優れたタンパク源」と自信を示す。乾燥粉末の形で、代替肉だけでなくスナック、焼菓子、スポーツ栄養食品へ加工できるとみている。

同社では将来的に、地域の食品メーカーや農場から売り物にならない作物や食品を受け入れてペット産業用に製品を開発することも視野に入れているという。

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