ウルトラキャパシタのスケルトン、ドイツ新工場に2.2億ユーロ投資

●独シーメンスと共同でライプツィヒ近郊に新設

●投資額は2.2億ユーロ、年産能力は1,200万個

エストニア発のウルトラキャパシタ(電気二重層キャパシタ)メーカー、スケルトン・テクノロジーが独シーメンスと共同で、独ライプツィヒ近郊に工場を新設する。投資額は2億2,000万ユーロ。年産能力は1,200万個で、2024年に生産を開始する。240人の雇用創出が見込まれる。

スケルトンとシーメンスは新工場の整備を通じて、緊密な技術提携を結ぶことになる。目標は製造工程の完全自動化とITを活用した製造のデジタル化で、プロジェクトが完了する5年後にコストを最大9割削減することを目指す。

スケルトンはやはりドイツのグロースレールスドルフでも工場を操業するが、地元紙『ゼクシッシェ・ツァイトゥング』の取材に対し、新工場の設置がグロースレールスドルフ拠点の閉鎖につながることはないと言明した。

スケルトンは、独自開発の湾曲グラフェンを用いた自社のウルトラキャパシタが、出力密度で市場トップに立っていると自認する。これにより充放電速度が大きく、寿命も長くなるという。

ウルトラキャパシタは蓄電デバイスの一種だが、従来の二次電池より充放電時間が短いのが特長だ。自動車製造や運輸、送電など、さまざまな業界向けのほか、港湾クレーン、エレベーター、船舶などの産業用途としても需要がある。

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