●中銀はこれまで10回の利上げを実施
●アナリストはインフレの高止まりを予想
ポーランド中央統計局(GUS)が15日発表した6月の消費者物価指数は前年同月比で15.5%上昇し、上げ幅は前月から1.6ポイント拡大した。インフレ率の上昇は4カ月連続。食品価格の高騰と燃料・光熱費の上昇が大きい。
自動車燃料含む「運輸」で上げ幅が前月の25.8%から7.6ポイント増の33.4%、構成比重の最も大きい「食品・非アルコール飲料」で同0.7ポイント増の14.2%、「住居・水道光熱費」で2.2ポイント増の24.2%に拡大し、全体を強く押し上げた。「外食・宿泊」(15.9%)、「娯楽・文化」(11.5%)も大きく値上がりした。
同国中銀は昨年10月以降、インフレ率の上昇に対応するため10回の利上げを実施し、政策金利を6.5%まで引き上げた。同銀のグラピンスキー総裁は、インフレがピークに達すると見込まれる今年7-9月期(第3四半期)に利上げサイクルを終わらせる方針を示している。一方、蘭ING銀行のアナリスト、アダム・アントニアック氏は、秋に予想されるエネルギー価格の上昇などを踏まえ、インフレは高止まりを続けるだろうと述べた。