イスラエルのフードテック企業、ロボット調理の植物由来パテを開発

●生産工程を自動化、オンデマンドで適量の肉を製造

●ロボットは6分で3つのパテを生産

イスラエルのフードテック企業、セイバーイート(SavorEat)はこのほど、ロボットが調理する完全菜食主義者(ビーガン)向けのハンバーグ製品を開発したと発表した。同社は七面鳥や豚肉で作られたパテに類似した製品を植物原料から製造するもので、生産工程は自動化されているほか、オンデマンドで適量の肉を製造できるのが特長だ。

セイバーイートは専用ソフトウエアを使いタンパク質や脂肪の含有量を調整することで個別生産を行うほか、調理法も選択できるシステムを開発した。インプットされた情報はすぐに独自のロボット「スマートロボット・シェフ」に送られ、6分で3つのパテが自動的に生産される。

最高経営責任者(CEO)で創業者のラヘリ・ビズマン氏は、同社のシステムにより従来型の食肉生産を減らすことで、温暖化ガス排出量だけでなく廃棄物も減らすことができると話す。牧畜による温暖化ガスの排出量は食品部門で最大であるほか、世界全体の排出量の15%を占める。これは輸送部門全体に匹敵する割合だ。

同社によると、植物原料から生産されるタンパク質の消費量は2035年までにすべてのタンパク質生産量の11%を占めるようになる見通し。今後は植物原料を使った食肉のバリエーションを増やすと共に個別生産を拡大していく方針だ。

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