●同社が海外に生産拠点を置くのはこれが初めて
●バッテリー交換サービス事業も強化
中国の電気自動車(EV)メーカー、上海蔚来汽車(NIO)は7月末、同社初の海外生産拠点となるバッテリー工場をハンガリーに開所することを明らかにした。立地は首都ブダペスト東部のペシュトで、9月に稼働開始しドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマークなど欧州市場向けのバッテリーを製造する。
バッテリー工場は欧州でのEV販売加速を視野に入れたもので、併せてバッテリー交換ステーション網を整備する考えだ。使いきったバッテリーをフル充電したバッテリーと交換するサービスは充電の手間と時間を省けるため、将来需要が高まることが予想される。石油メジャーのシェルと提携し、世界中に4,000ステーションのネットワークを構築する計画だ。今年はまず中国と欧州で着手する。
NIOは昨年、ノルウェーで完全電動車(BEV)のSUVモデル「ES8」の販売を開始した。ドイツなど欧州で5カ国以上に進出する計画で、国外売上比率50%が目標だ。現在、中国で生産し輸出しているが、ポーランドに生産拠点を計画しているというメディア報道もある。