●第1弾モデルのミドルクラスSUVは11月から量産予定
●ドイツが最初の輸出先、販売価格は2万5,000ユーロ未満
トルコ初の電動国民車の開発製造を手がける合弁会社TOGGはこのほど、試作車の製造を開始したことを明らかにした。同社のカラカシュ最高経営責任者(CEO)によると、第1弾モデルとなるミドルクラスSUVは今年11月から同国南部ブルサにあるゲムリク工場で量産に入る予定。来年3月までに国内市場での販売を開始する。
2018年9月に設立されたTOGGは同国初の国産電気自動車(EV)の生産を目指して準備を進めてきた。新モデルの最初の輸出先として検討されているのはドイツで、独『ハンデルスブラット』によると販売価格は2万5,000ユーロを切る見通しだ。外観は「ジープ」やボルボのSUVとの中間的なデザインとなっている。
TOGGは今年初めに米ラスベガスで開催された世界最大規模のテクノロジー見本市「CES」で「スマートデバイス構想」を発表し、第2弾モデルは「コネクテッド・カー」として設計することを明らかにした。住居における「スマート・ホーム」、外出時の「スマート・シティ」及びモバイルサービスが車両と接続され、車自体がスマート機器として機能するものとなる。同社はアプリケーションの開発者と協力して新モデルの開発を行っており、交通手段を切り替える「パーク・アンド・ライド」のサービス利用時のチケット発給などを車内で済ませることができるようになる見通しだ。
同社はまた、子会社のトゥルゴ(Turgo)と協力して国内での充電施設の導入を進めていく。トゥルゴは今年7月に国内での充電ネットワークの設置事業者として認可を取得しており、全県の計2,000カ所に充電施設を設置する予定。
TOGGは国内の通信事業者や発電事業者などから資金を確保している他、車両開発のエンジニアリング企業EDAGが支援している。