●PETバルティは欧州再生PET業界の主要メーカーに仲間入り
●シロンは今後ポリオレフィンベースの機能性コンパウンドに注力
ラトビアのポリエチレンテレフタラート(PET)再生会社であるPETバルティ(Baltija)は29日、機能性コンパウンドを手がけるチェコのシロン(Silon)から、PET繊維子会社テシル・ファイバーズを買収したと発表した。事業規模拡大と国際化を目指す戦略に基づくもので、PETバルティの売上高は1.5倍以上に増加する。取引額などの詳細は明らかにされていない。
PETバルティの筆頭株主であるINVLバルティックシー・グロースファンドによると、テシルは欧州の自動車・衛生用品・繊維・家具業界に製品を供給している。年産能力は3万3,000トンで従業員数は150人。昨年の売上高は2,700万米ドルだった。
PETバルティでは、今回の買収で自社が欧州再生PET業界の主要メーカーの仲間入りをするとみる。テシルの従業員らと協力し、さらなる成長を図る決意だ。
PETバルティカの親会社は、廃棄物処理大手のエコバルティカ。同社は◇廃棄物収集・分別サービス◇二次資源ロジスティック◇材料加工――を提供する。食品包装材向けの再生PETフレーク・粉粒体も扱っている。
なお、INVLによれば、シロンは今後、ポリオレフィンベースの機能性コンパウンドに注力する。