ハンガリー、ロシア製原子炉の新設工事を許可

●拡張計画は1,200MWのロシア製VVERを2基、新設する内容

●他のEU加盟国と一線を画すハンガリーの姿勢を改めて示すもの

ハンガリーの原子力エネルギー当局は25日、国内唯一の原子力発電所であるパクシュ原発の拡張に向け、原子炉2基の建設を許可したことを明らかにした。このプロジェクトは、ウクライナ戦争を機に欧州連合(EU)との関係が冷却したロシアの原子力公社、ロスアトムが建設を請け負っており、今回の決定は他のEU加盟国と一線を画すハンガリー政府の姿勢を改めて示すものだ。

パクシュ原発は首都ブダペストの南方約100キロに位置する。出力440メガワット(MW)のロシア型加圧水型原子炉(VVER)が4基、稼働し、国内電力需要のおよそ半分をまかなう。

拡張計画は1,200MWのロシア製VVERを2基、新設する内容で、入札手続きを踏まず、2014年にロスアトムへ発注された。発注額125億ユーロのうち、100億ユーロをロシアからの低利融資で賄うことが予定されている。

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