2022/9/28

自動車

ベルギーのユミコア、ポーランドに正極材のギガファクトリーを開設

この記事の要約

●電池材料のギガファクトリー設置は欧州初●年産能力は20年代の後半には200GWhを超える見通しベルギーの非鉄金属大手ユミコアは21日、ポーランド南西部のニサに欧州初の電池材料のギガファクトリーを開設したと発表した。欧州 […]

●電池材料のギガファクトリー設置は欧州初

●年産能力は20年代の後半には200GWhを超える見通し

ベルギーの非鉄金属大手ユミコアは21日、ポーランド南西部のニサに欧州初の電池材料のギガファクトリーを開設したと発表した。欧州の顧客向けに電気自動車(EV)用バッテリーの正極材(カソード)を生産する。年産能力は来年末までに20ギガワット時(GWh)、2024年までに40GWhとなり、20年代の後半にはEV300万台分に相当する200GWhを超える見通しだ。

ニサ工場の従業員数は現在約240人で、来年末までに400人に増やす予定。必要な電力をすべて近在の陸上風力発電所から調達する。

ユミコアによると、ニサの拠点は、フィンランドのコッコラにある正極材・前駆体(PCAM)工場とコバルト精錬所、ベルギーの研究開発(R&D)・電池リサイクル施設を補完する。これら一連の施設を連動させることで、同社は循環型のバリューチェーンを持つ欧州初の電池材料メーカーとなる。

ユミコアは世界の生産能力を30年までに400GWh以上に拡大する目標の実現に向け、カナダで正極材・前駆体工場の建設、アジアで既存施設の生産能力拡大を進めている。