チェコのフィンテック企業4Trans、1,800万ユーロを調達

●同社はAI利用のファクタリング・ソリューションを提供

●運送業界での顧客決済の時間を3カ月から5分に短縮

チェコのフィンテック・スタートアップ企業の4Transはこのほど、総額1,800万ユーロの資金を調達した。新資金は300万ユーロが株式、1,500万ユーロは借入金の形で、市場ポジション強化に投入する。ベンチャー投資大手のアトモス、テラ・ベンチャーズ、ライトハウスが出資したほか、英国のアドバンス・グローバルキャピタルもリボ払い融資枠を拡大した。

4Transは2018年設立で、物流・サプライチェーン業界向けに人工知能(AI)によるデータ分析・自動化による請求書のファクタリング(売掛債権買取り)ソリューションを提供する。運送業界では請求書発行から顧客が決済するまでに通常3カ月かかるところを、迅速なリスク分析により5分程度で請求金額の最高80%を受け取ることができるという。

トン社長によると、現在、サプライチェーンの混乱や政治経済的な不透明さから、中小規模の運送会社では売掛金回収に時間がかかり経営に影響するリスクが高まっており、同社のソリューションが助けになっている。これまでに5万件超の請求書を処理し、1カ月当たりの売上高は年初から半年で10倍に増えたという。

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