●最悪の場合、完全撤退もありうる
●起亜自はブランド別販売順位でアフトワズに次ぐ2位
韓国の起亜自動車が今後のロシア事業について、撤退も含めた形で検討している。ジュ・ウジョン(Joo Woo-Jeon)最高財務責任者(CFO)が25日の第3四半期決算報告会で明らかにした。戦争長期化によってロシア情勢の予測が難しさを増していることを理由に挙げ、最悪の場合、完全撤退もありうると話している。
ジュCFOは、「販売を左右する要因の一つを上げるとすれば、来年、ロシア市場がさらに不安定になり、(起亜車に限らず)自動車の販売自体がストップする可能性があることだ」とし、「自動車の納入が事実上不可能なため、顧客サービスをのぞく事業を終了することも考えていかなければならない」と述べた。
起亜自のロシア販売台数は今年1-9月期に約5万7,000台と、前年同期比で65%近く低下した。グループ全体の減少幅が4%だったことをみると、落ち込みが際立つ。ロシアでは、親会社の現代自動車が運営するサンクトペテルブルク工場で生産してきた。同工場は従業員数2,200人で、年間20万台を生産する能力がある。
起亜自はロシアのブランド別販売ランキングで、アフトワズに次ぐ2位につけていた。市場シェアは12.3%。現代自と合わせると22.3%に上っていた。また、モデル別乗用車販売台数では「リオ」を始め、4モデルが上位25モデルにランクインしていた。サムスン証券によると、起亜自の全販売台数に占めるロシアの割合はおよそ6%だった。