●鉄道技術見本市には車両メーカーのペサなど10社が出展
●ポーランド企業がインドネシアで現地生産する可能性も
ポーランド鉄道業界がインドネシアでの事業展開を狙っている。21日閉幕した鉄道技術見本市「レールウェイテック・インドネシア2022」には車両メーカーのペサ(PESA)など10社が出展。9月にはインドネシア鉄道協会(Maska)がポーランドを訪問して業界関係者と会談するなど、両国ビジネス間の対話も増えてきている。ベアタ・ストチンスカ在ジャカルタ特命全権大使は、このような場での交流が企業間提携に発展することに期待する。
インドネシアは来年、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国としてインフラ戦略の策定に重点的に取り組む姿勢を明らかにしている。ストチンスカ大使は、ポーランドには車両以外にも、先端設備やITソリューション、インフラシステムを手がける企業があると指摘し、鉄道分野を中心に、この戦略の実現に貢献したいと意欲を語った。
ポーランド投資庁(PAIH)のグジェゴシュ・ガウチンスキ氏によると、ポーランド電子機器メーカーのメドコム(Medcom)がインドネシア国有の車両メーカーINKAに補助コンバータなどを供給するなど、すでに取引関係を結んでいるところもある。今後の展望としては、「工場建設費用を加味しても採算が合う大型プロジェクトに参加できれば、ポーランド企業がインドネシアで現地生産する可能性もある」と指摘。インドネシアにとっては、輸出可能な競争力に優れた製品を生み出すチャンスになるとの見方を示した。