ポーランド政府系企業、英ロールスロイスとSMRで提携

●水素生産への活用や、SMRの国内生産も視野に入れる

●ロールスロイスのSMRは加圧水型で、出力は470MWe

ポーランドの国営産業グループ、インダストリア(Industria)が小型モジュール炉(SMR)の国内導入に向けて英ロールスロイスSMRと提携する。脱炭素化を目指す政府の方針に沿うもので、今月、基本合意に調印した。水素生産への活用や、SMRの国内生産も視野に入れる。

インダストリアは産業開発庁(IDA)傘下の企業で、南東部シフィェンティクシシュ県の「セントラル・ハイドロジェン・クラスタ」の一員だ。2030年からクラスタで低排出水素を年間5万トン生産する計画に向けて、SMRを最大3基設置する方針を明らかにしている。

ロールスロイスのSMRは加圧水型で、出力は470メガワットエレクトリカル(MWe)。工場で90%まで製造できるため、重点地域で現地生産体制を整える戦略を掲げている。

インダストリアはSMRの共通部品・モジュールを国内外向けに生産することを目指しており、この点で両社の思惑が一致している。

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