2023/2/22

テクノロジー

「空飛ぶ車」のエアロモービル、破産申請へ

この記事の要約

●投資市場のネガティブな状況により資金獲得に失敗と説明●今後は規模を縮小して「空飛ぶ車」事業を継続するもよう「空飛ぶ車」を開発するスロバキアのエアロモービル(AeroMobil)は20日、研究開発の継続に向けた新たな資金 […]

●投資市場のネガティブな状況により資金獲得に失敗と説明

●今後は規模を縮小して「空飛ぶ車」事業を継続するもよう

「空飛ぶ車」を開発するスロバキアのエアロモービル(AeroMobil)は20日、研究開発の継続に向けた新たな資金獲得に失敗したため破産を申請すると発表した。同社は過去数年間にわたり、自動車や航空宇宙産業の大手メーカーを含む複数の投資家と資本調達の交渉を行ってきた。同社は声明で、資本金の利用可能性以外には制限を受けておらず、空飛ぶ車のプロジェクトは引き続き達成可能だとしており、今後は規模を縮小して事業を継続するとみられる。

エアロモービルは新規投資の獲得失敗について、2022年4月以降、投資市場が非常に後ろ向きであるためと説明。テクノロジー企業の多くで評価額が80%以上下落しており、資本集約的で収益性の低い企業への投資家の関心は低下していると指摘した。また、同社が手掛ける垂直離着陸機能(VTOL)を備えた電動の飛行装置といった斬新なコンセプトに対する市場の不信感もあったという。

同社は2010年の設立以来、全世界から約2,500万ユーロの投資を獲得した。18年11月には個人用航空機(PAV)の開発で中国の宝能汽車と戦略提携を交わし、将来的に宝能汽車が資本参加することも計画されたが、実現しなかった。

エアロモービルは2013年に第1号モデルの「エアロモービル2.5」を、翌年は「エアロモービル3.0」を発表。業界での好評を受け、17年には「エアロモービル4.0」を、22年3月には4人乗りの新モデル「AMネクスト」を発表していた。

エアロモービル社ホームページ

https://www.aeromobil.com/

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