2023/5/3

その他産業

ポーランドのヒートポンプ販売数、昨年は102%増加

この記事の要約

●同国の伸び率は3年連続で欧州一●ダイキン工業、ボッシュもヒートポンプ工場を建設ポーランドでヒートポンプ需要が急速に拡大している。欧州ヒートポンプ協会によると、昨年の販売数は前年比102%増の19万5,480台に達した。 […]

●同国の伸び率は3年連続で欧州一

●ダイキン工業、ボッシュもヒートポンプ工場を建設

ポーランドでヒートポンプ需要が急速に拡大している。欧州ヒートポンプ協会によると、昨年の販売数は前年比102%増の19万5,480台に達した。伸び率が3年連続で欧州一だったことになる。昨年はロシアのウクライナ侵攻を機に、石炭や天然ガスといった在来型資源の価格が急騰したため、所得が比較的小さい世帯でも導入する例が増えた。

ヒートポンプの設置工事を手がける同国のサン・プロによると、政府助成も需要拡大を後押しした。一般世帯向けグリーンエナジー普及プログラム「クリーンエア」を活用すると、プロジェクト1件につき、最高6万6,000ズロチ(1万4,420ユーロ)の支援が受けられる。資源価格の高騰を加味すると、費用が回収できるまでの期間が3年と、従来のおよそ3分の1に短縮したという。

「クリーンエア」は、石炭ボイラーの代わりに、よりクリーンな設備を導入してもらうのが目的だ。新たに設置された設備の内訳をみると、21年にガスボイラーが40%、ヒートポンプが22%だったのが、昨年にはそれぞれ22%、63%となり、人気が逆転したのがわかる。

ポーランドでは先月、ダイキン工業がヒートポンプ工場の建設に着手したほか、独ボッシュも工場新設計画を発表しており、生産地としても注目される。地元で設備が調達できるようになれば、品不足の問題は緩和されるかもしれない。しかし、設置工事のできる人員が足りない状況が続けば、市場拡大の足を引っ張る可能性がある。(1PLN=32.81JPY)

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