自動車大手のDaimlerは8日、コンパクトカー「Aクラス」の電気自動車を生産すると発表した。同社が電気を動力源とする自動車を手がけるのはこれで3車種目。欧州連合(EU)で2012年から導入される新車の二酸化炭素(CO2)排出規制を踏まえた措置とみられる。
\Aクラスの電気自動車を10月から独ラシュタット工場で500台強生産。特定の顧客に対し4年間(ないし走行6万キロの条件で)貸し出す計画だ。航続距離は200キロメートルを超えるという。
\Daimlerはすでに、2人乗りモデルの超小型車「Smart」で電気自動車を、多目的コンパクトカーの「Bクラス」で燃料電池車を生産している。航続距離はそれぞれ135キロ、400キロ。Aクラスの電気自動車はSmartの電気自動車同様に都市部での利用を想定したものだが、乗車定員が5人と多くトランクルームも確保しており、同社はSmartとは違ったニーズを掘り起こす考えだ。Bクラスの燃料電池車は航続距離が長いため郊外での利用にも適している。
\EUでは2012年からEU域内で販売される新車を対象に、走行距離1キロ当たりのCO2排出量を平均130グラムに抑制することを義務づける新規制が導入される。同規制値を達成できないメーカーには制裁金が科される。
\