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2010/1/13

経済産業情報

2009年乗用車販売23%増の381万台に

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が6日発表した2009年の乗用車新車登録台数は前年比23.2%増の380万7,175台となり、1992年以来の高水準に達した。新車買い替え補助金の効果で補助金の恩恵を受ける小型モデルを中心に需要 […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が6日発表した2009年の乗用車新車登録台数は前年比23.2%増の380万7,175台となり、1992年以来の高水準に達した。新車買い替え補助金の効果で補助金の恩恵を受ける小型モデルを中心に需要が急増。全体が大きく押し上げられた。

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最小の超小型クラス(「スマート」などが該当)は新車登録が前年比96.9%増とほぼ倍増した。小型クラス(「ポロ」など)とコンパクトクラス(「ゴルフ」など)もそれぞれ65.7%増、31.1%増と高い伸びを記録している。コンパクトクラスは販売台数が最も多く、全体の31.1%を占めた。

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一方、補助金の恩恵を受けないスポーツ車は26.0%減少、アッパークラス(「Sクラス」など)とアッパーミドルクラス(「Eクラス」など)も各17.8%、15.9%落ち込んだ。

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ブランド別では小型車に強いフィアット(登録台数86.1%増の16万3,953台)が主要メーカーで最も高い伸びを記録。韓国勢の現代(同76.7%増の9万1,330台)、起亜(61.4%増の5万5,379台)も極めて好調だった。輸入車のトップ3はルノー/ダチア(市場シェア5.9%)、シュコダ(同5.0%)、フィアット(4.3%)が占めている。

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日本車の実績はスズキが60.7%増の5万9,184台、日産/インフィニティが45.3%増の6万6,463台、トヨタ/レクサスが43.1%増の13万8,498台、三菱が19.0%増の3万409台、ホンダが12.5%増の4万5,151台、マツダが6.7%増の6万32台、スバルが4.2%減の9,207台、ダイハツが22.8%減の1万594台。

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ドイツ車では大衆車ブランドのフォルクスワーゲン(30.9%増の80万5,262台)、オペル(31.1%増の33万8,603台)、フォード(33.7%増の29万620台)が30%以上の伸びを記録した。高級ブランドのメルセデス(13.9%減の28万2,527台)、BMW/Mini(9.4%減の25万8,041台)、アウディ(6.6%減の23万4,861台)、ポルシェ(5.4%減の1万5,343台)は軒並み落ち込んでいる。

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走行距離1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均154.2グラムで、前年から10.6グラム減少した。欧州排ガス基準「ユーロ5」に対応したモデルの割合は29.8%、ディーゼル車の割合は30.7%、法人車の割合は37.3%だった。トレンド色である白塗りのモデルは全体の9.8%を占めた。

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12月単月の乗用車新車登録台数は前年同月比4.6%減の21万5,564台で、1月以来11カ月ぶりに後退した。新車補助金の効果が切れたもようだ。2010年は09年の反動で新車販売が大幅に減少する見通しで、独自動車工業会(VDA)は275万~300万台、輸入車業界団体VDIKも約280万台を予想している。

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