ビール醸造業者連盟(DBB)から脱退する大手ビールメーカーが相次いでいる。11日には独3位のBitburgerが脱退を表明。最大手Krombacherと2位のRadebergerはすでに退会しており、業界売上高全体に占めるDBB加盟メーカーの割合は約70%にまで縮小した。
\背景にはビールメーカーの経営体制の多様化がある。Bitburgerは今回の決定について、DBBの体制が事業の国際化を進める大手メーカーに合わなくなったと指摘した。大手メーカーは地域や国境を超えた事業を展開しており、地元密着型の小規模醸造業者と利益を共有、調整することが困難になっているという。
\DBBは大手の批判を受け2009年に新体制を敷いた。ただ、DBBに加盟するメーカーは下部組織である6つの地域団体のいずれかに加盟しなければならないなど旧態依然の構造が保持されており、組織改革は不十分だ。このため、ドイツで「Beck’s」などのブランドを販売する世界最大手のInbevもDBBからの脱退をほのめかしている。競合のWarsteinerは退会方針を撤回したが、加盟契約の更新については毎年審査することに決めた。
\一方、DBBはBitburgerなど大手メーカーと今後も組織改革に関する協議を続ける意向で、退会したメーカーが年内にも復帰することに期待を寄せている。
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