工業ガス大手Linde(ミュンヘン)の中東事業が好調だ。同市場での2009年1-9月期の受注高は8億7,600万ユーロで、同社全体(15億ユーロ)の半分以上に上った。プラント事業では売上の約40%を占め、最大の市場となっている。22日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じた。
\アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開かれた世界未来エネルギーサミットに出席したイノベーション・マネジメント部のアンドレアス・オプファー部長は、中東が中国、インド、東欧と並ぶ急成長市場であると明言、同地での事業の将来性に期待を示した。
\同社は中東事業を急速に強化しており、08年にはサウジアラビアの工業ガスメーカーSigasに51%出資、Sigasを通して中東の化学、製油、鉄鋼メーカーなどに工業ガスを供給している。
\湾岸協力会議(GCC)加盟6カ国ではこれまでに各種プラントを計50基以上、建設した。09年12月にはアブダビ首長国の樹脂メーカーBorougeから生産能力150万トンの巨大エチレンクラッカーを受注している。同首長国の国営石油会社Adnocからも空気分離装置2基を8億ユーロで受注した。
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