化学大手の独Henkel(デュッセルドルフ)が1月28日発表した2009年12月通期決算(速報値)は、10-12月期(第4四半期)が好調だった効果で、アナリスト予想を上回る業績を確保した。通期売上高は為替と事業整理を除いた実質ベースで前年比3.5%減の136億ユーロに縮小したものの、営業利益(EBIT)は前年の7億7,900万から27.9%増の10億8,000万ユーロに拡大した。特別費やリストラ費計上前のEBITは13億6,000万ユーロで6.6%減少している。
\第4四半期は洗剤、接着剤、コスメティックの3事業すべてでEBIT(特別費などの計上前)ベースの売上高営業利益率が上昇し、全体で前年の10.7%から12.4%に改善。「2012年までに14%」を達成するとした目標が射程内に入ってきた。
\事業別の通期売上高は洗剤事業が実質ベースで2.9%増の41億ユーロ、コスメティック事業も3.5%増の30億ユーロと好調だった。一方、接着剤事業は主要顧客産業の自動車、電機、建設などが不況の直撃を受けたため、10%減の62億ユーロに縮小している。EBIT(同)は洗剤が5億3,000万ユーロ(前年:4億5,000万ユーロ)、コスメティックが3億8,700万ユーロ(同3億7,900万ユーロ)、接着剤が5億600万ユーロ(6億8,000万ユーロ)だった。
\今年の業績については、市場を上回る売上成長率とEBIT(同)の大幅改善を見込んでいる。
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