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2010/1/27

ゲシェフトフューラーの豆知識

解雇一時金の分割支給は合法=連邦財政裁

この記事の要約

経営上の理由により従業員を解雇する場合、企業は一時金(Abfindung)を支払わねばならない。その額は勤続1年当たり月給の50%というのが法律で定められた基準である。今回はこの解雇一時金の分割払いの是非をめぐる裁判を取 […]

経営上の理由により従業員を解雇する場合、企業は一時金(Abfindung)を支払わねばならない。その額は勤続1年当たり月給の50%というのが法律で定められた基準である。今回はこの解雇一時金の分割払いの是非をめぐる裁判を取り上げてみたい。

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原告は2000年秋、勤務先の会社から経営上の理由で解雇され、一時金7万5,000マルク(約3万8,350ユーロ)を受け取ることで合意した。その際、一時金を一度に支給されると、収入が急増し税負担が膨らむため、00年の受け取り額は税控除枠と同額の2万4,000マルクにとどめ、残り5万1,000マルクを翌年1月に回すことで雇用主と合意した。

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これに対し所轄の税務署は、分割払いの取り決めをした時点で同社員は実質的に7万5,000マルク全額を受給していたと判断。00年の所得税について同社員に対し延滞利息付きで追徴課税を行った。

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同社員はこの判断を不服として裁判を起こし、税務問題の最高裁である連邦財政裁判所(BFH)は昨年11月、原告勝訴の判決(IX R 1/09)を下した。判決理由で裁判官は、被用者と雇用主は所得税額が少なくなるよう一時金の支給額を分割払いにすることができるとの判断を示した。

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今回の判決を受け、今後は解雇一時金を分割支給するよう要求する被用者が増えると予想される。

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