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2010/2/17

企業情報

MAN SE―09年は最終赤字に転落―

この記事の要約

商用車・機械大手の独MAN(ミュンヘン)が15日発表した2009年12月通期決算の最終損益は2億5,800万ユーロの赤字となり、前期の黒字(12億4,700万ユーロ)から大幅に悪化した。商用車部門の不振のほか、出資先であ […]

商用車・機械大手の独MAN(ミュンヘン)が15日発表した2009年12月通期決算の最終損益は2億5,800万ユーロの赤字となり、前期の黒字(12億4,700万ユーロ)から大幅に悪化した。商用車部門の不振のほか、出資先である同業Scaniaの株式での評価損計上と贈賄事件にからむ罰金支払いが大きな足かせとなった。売上高は20%減の120億2,600万ユーロ、本業のもうけを示す営業利益は71%減の5億400万ユーロで、売上高営業利益率は前期の11.6%から4.2%に落ち込んだ。

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部門別の売上高は主力の商用車で40%減の63億9,500万ユーロと激減した。一方、ディーゼルは5%減の24億1,100万ユーロと減少幅が比較的小さく、ターボは4%増の13億8,600万ユーロと増収を確保している。

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営業損益も商用車が前期の黒字(10億6,200万ユーロ)から9,100万ユーロの赤字に転落したのに対し、ディーゼルとターボは黒字を計上。それぞれ3億4,200万ユーロ(前期比12%減)、1億5,800万ユーロ(同7%増)を記録した。

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新規受注高は3部門すべてで大きく減少、商用車は43%減の52億2,400万ユーロ、ディーゼルは39%減の18億9,900万ユーロ、ターボは27%減の10億3,800万ユーロに落ち込んだ。

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経営陣は商用車の低迷が今年も続くとみている。受注残高が比較的安定しているディーゼルとターボについても減収を見込む。筆頭株主のVolkswagen(VW)から09年初頭に譲り受けたブラジル商用車事業は好調で、今春には第3生産シフトを導入し生産能力を拡張する予定だ。

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