投資会社傘下の特殊化学大手Cognis(モンハイム)は業績が今後、年々拡大していくと見込んでいる。同社のアントニオ・トリウス社長は15日付『南ドイツ新聞』掲載のインタビュー記事で「リストラは終了した」と述べ、事業の先行きに自信を示した。株式公開を実施できる状態にあるとしている。
\Cognisは1999年、日用品大手Henkelから分離して設立された企業で、金融投資会社のPermiraとGoldmann Sachs、SV Life Sciencesに買収された。出資3社は当初、2005年の株式公開を目指していたが、コスト削減や事業整理を相次いで実施せざるを得ず、上場の可能性は遠のいていた。
\Cognisは事業分野を化粧品原料などのケアケミカル、栄養、農薬、染料、潤滑剤の5つに絞り込んだ。トリウス社長は「これらの事業はすべて将来性が高い」と述べ、新たな事業売却は考えていないとの立場を示した。
\上場を実施するかどうかや、実施するとすればいつになるかについては明言を避けた。ただ、個人的な見解として、Cognisは小口投資家よりも大口投資家にとって興味深い投資対象だとの見方を示した。親会社は売却を急いでいないようだとも付け加えている。
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