電気大手のSiemens(ミュンヘン)は近く、露鉄道メーカーOJSC Sinaraと共同で電気機関車製造の合弁会社を設立する予定だ。独『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が8日付で報じ、Siemensが追認した。同社はロシアでの生産に乗り出すことで、急成長中の現地市場の開拓を加速する。
\両社は昨年5月に合弁設立で基本合意しており、同計画を今週中にも欧州連合(EU)の欧州委員会に提出するもよう。FAZ紙によると、欧州委の審査は形式的なもので、新会社は今夏にも事業を開始する見通しという。出資比率はSiemensが49%、Sinaraが51%。両社は1億5,000万~2億ユーロを投じてエカテリンブルク近郊の工場で二重連型の機関車を年100両製造し、ロシア国鉄(RZD)に納入する。
\Siemensは2008年12月、高速列車ICEの最新型車両「Velaro」8本をRZDから受注し、ロシアの鉄道車両市場に参入した。昨年も寝台車200本と、冬季オリンピック開催予定地ソチのローカル線向け車両54本を受注している。
\RZDは鉄道網の近代化・拡張に向け2030年までに計約4,000億ユーロを投資する計画で、機関車については2万両の調達を予定している。
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